「骨髄ドナー特別休暇制度」の実施企業,法人 現在「骨髄バンク8万人登録運動 高知」が
把握している企業,法人
  白血病や悪性リンパ腫などの血液難病で苦しんでいる患者さんの中には,骨髄移植でしか生きることができない患者さんがいます。骨髄移植のためには,白血球の型であるHLAの型(赤血球にA・B・O・ABの血液型があるように,白血球にも型があります。原則としてA座・B座・DR座の3座)の適合が必要です。HLA型は,兄弟姉妹間では4分の1の確率で一致します。しかし,非血縁者間では,数百から数万分の1の確率でしか一致しません。それ故に,広く一般からドナーをつのる骨髄バンクが必要となります。「骨髄バンクに30万人がドナー登録すれば,患者の9割以上にドナーが見つかる」と,登録を呼びかけてきました。

 2005年から登録年齢を20〜50歳から18〜54歳に広げたほか,骨髄移植に対する関心が高まったことなどから,2006年9月末での累計は260,533人になっています。2007年度中にも骨髄バンクが1991年に発足して以来の念願であった目標30万は達成される見通しになりました。
 骨髄移植推進財団などの仲介で移植を受けた患者は,今年9月までに累計7,738人。新たな患者も登録され続けており,現在,移植を待っている患者は3,000人を超えています。

 ところが,2005年度に「適合通知」を受け,移植に前向きな姿勢を示したドナーでも半数が提供を断念しています。健康以外の理由が6割を占め,「家族の同意が得られない」「仕事などで都合がつかない」などが多く,不安になって登録を取りやめる人,住所変更などで連絡がつかない人も目立ち,移植をしたのは約900人で,患者全体から見ると,移植を受けられたのは36%にとどまっています。

 このような現状を考え,骨髄バンク8万人登録運動 高知では,企業,法人に「骨髄ドナー休暇」を呼びかけていく運動もおこなっていきます。
 確かに,自営業者,中小企業では,休暇をとるこにより,直接的な経営に関わってくることも現実問題としてあります。また,状況によっては仕事を休むことができない時もあるとは思います。
 しかし,「骨髄ドナー特別休暇制度」が社会全体に普及していくことにより,「特別休暇」をとりやすくなることは,実際の骨髄提供につながり,骨髄移植でしか生きることができない患者さんの命をつなぐことになります。
 さらに,提供したドナーの皆様の声などから,ドナーさん自身の貴重な体験と共に,長い目でみれば,企業にとっても宝にもなり得ること考えます。

 私たちは企業,法人の皆様へ「骨髄ドナー特別休暇制度」の普及を呼びかけます。 
2006.10.19
学校法人 私立土佐中学・高等学校
(高知県)