高知県骨髄移植講演会(第13回)に参加して 
2006 2.11
 高知新聞で現在シリーズで取り上げられている「あなたはドナーになりますか」という記事に対して、いろいろ論議が出ています。「今,ドナー登録に行こうとする人にとってはあの記事を読むとやめるよね」「いや,命の尊さを感じてドナー登録へ行こうと思う人が出てくるのじゃない」と。そんな議論を深める上でもいい機会となる講演会でした。
 講演会では,「よく考えてドナー登録を行ってください。骨髄移植以外の新しい方法も開発されてきているけど,現時点では骨髄移植は有効な手段。それによって命をつなぐことができる。ドナー登録をしたのにドナーに選ばれてから,ドナー本人や家族の同意が得られないということがあります。高知新聞の記事に五寸釘のような注射器の話が載っていましたが,それを聞かされて取りやめるのなら,ドナー登録以外のとろこで協力してください。骨髄移植についての正しい知識と,ドナーに対する理解と協力をすることも大事です。でも,骨髄移植によって救われる命があるのです。よくよく考えてドナー登録してください」ということばが私の頭に印象に残りました。
 講演会はドナー登録から提供まで,現在の骨髄移植など基礎知識をスライドを使った説明。とてもわかりやすく説明して頂きました。
 移植を受けた方から,「私は移植によって命がつながった。骨髄バンクの登録が増えることにより,もっと命が救える」との訴え。
 骨髄提供した中学校の先生の話,「自分のクラスの生徒の死に,何もできなかった。それがドナー登録するきっかけに。前処置で患者さんが強い放射線照射を行っている。その段階になって『できません』は,患者さんの死を意味する。だから患者さんのために提供の前は自分の体の健康に最大限に細心の注意をはらった。今まで自分の体の健康についてあまり考えなかったのに。ドナーとして入院しているとき,生徒が遠くから自転車をこいで見舞いに来てくれたのがとても嬉しかった。この体験を通して生徒に命の大切さを伝えていきたい」と。
 私自身「30万人骨髄バンク登録運動」に参加してみて,一時の運動に終わらせることがないように,考えさせられる講演会でした。
 浩司君を何とかしたいと参加した運動,浩司君からもそしてたくさんの人からいっぱい学ばせてもらっています。「もし,自分の子どもが。もし,自分の愛する人が。もし,自分の大切な人が・・・」という思い。そして「自分にも救える命がある」という思い。浩司君が言っていた「人っていいもんだ」をかみしめています。
 よくよく考えて、たくさんの人にドナー登録を行ってもらえるように、そして一人でも救える命が増えるように、そして、そして浩司君のドナーが見つかるように!(支援会のメンバーの感想から)
患者さんの前処置は・・ どこの部分の骨髄採取をおこなうのか・・